頭のけがはこどもでもおとなでも起こりますが、心配なものです。適切に対応すればこわくはありません。以下に注意点を記載しますので役立ててください。

  • けがの程度(頭部に加わった外力)とその後の状態(意識、記憶、受け答えなど)によって医師がレントゲンやCT検査を選択します。病院に来るまでの様子を医師に説明してください。頭を打ったすべての人に検査が必要とは限りません(軽いけがの場合は様子を観察します)。CTでは頭の骨と脳の異常の有無を調べます。
  • 飲酒後の頭部外傷ではCTを行い、酔いとけがを見分けます。
  • 頭や顔に傷がある場合は、消毒や縫合の処置をします(別項目参照)。
  • 帰宅したら消化のよいものを食べて安静にして休んでください。気分が良くなってから通常の生活に戻します(入浴、通勤、通学、運動)。再受診の必要性については医師・看護師が説明します(診断書を含む)。
  • 頭部CTに異常がなくても、意識がぼーっとしたり、同じことを何回も聞く場合は「脳振盪」と考えられます。6時間以上続く場合は、入院して経過をみます。
  • 頭部CTに異常がなくても、吐き気や嘔吐が続く場合があります。意識がはっきりしていれば心配はありません。帰宅して安静にします。
  • 頭部CTに異常がある場合(骨折、脳挫傷)は、入院して観察・治療します。
  • 頭部外傷の1~3カ月後に症状が出現する場合があります(慢性硬膜下血腫)。「頭痛や体が傾く・力が入らない、急に言葉が減ってボケたようだ」などが現れたら一度受診が必要です。

最終更新日:2022年3月25日