臨床検査科

概要

当検査科では自治体病院としての使命とともに地域の方々により良い医療を提供することを目的とし、日常診療の病気診断や治療効果ならびに予後判定などを行う際の医療情報において重要な役割を果しています。
また、採血室での採血業務や糖尿病教室を通してチーム医療への取り組みにも積極的に活動しています。
検査科においては現在総勢30名にて、オーダリングシステムや最新の自動分析装置、超音波診断装置などを多数導入し、検体検査においてはバーコードを使用したコンピュータ作業により精度の高い検査結果を迅速に報告しています。
さらに夜間・休日においても救急患者さんや緊急手術ならびに入院患者さんの急変にも対応できる検査を迅速・正確に提供可能にするために24時間体制にて対応しています。

各部門紹介

各部門紹介臨床検査は、血液・尿・便などの検査を行う検体検査部門と、直接患者さんと対応し生体情報を得る生理検査部門からなっています。

検体検査部門

受付採血室

受付採血室検体検査の窓口となる採血室では外来診察全科の患者さんの採血・検尿を行っています。採血は「痛い」「こわい」というイメージがありますが安心してお受けになれるよう心がけています。
現在、医師診療開始時刻30分前の8時から受付を開始しております。

採血を受ける際の主な注意事項

  • 採血は普通、腕の静脈(肘静脈)から行いますので腕を出しやすい服装(袖口の緩やかなもの)でおいでください。
  • 検査内容によっては前日の食事など事前の注意が必要な場合がありますので主治医の指示に従ってください。
  • 採血後は、血液が出やすい状態になっていますので針を刺した部位を3分以上しっかりと押さえ、出来るだけ重たい物を持たないようにして下さい。
  • 入浴に関しての制限は特にありません。

採尿を行う際の主な注意事項

採尿にあたっては出来れば少し排尿してから排尿途中の尿を尿コップに採ってください。また、生理中の女性の方は検査前に主治医に相談して下さい。

生化学・免疫・感染症検査

生化学・免疫・感染症検査血液や尿などを化学的に分析し、病気の程度を調べる生化学検査と腫瘍マーカー、感染症、ホルモン、心筋マーカーなどの免疫・感染症検査を行なっています。
すべての項目を60分以内に報告できるように努力しております。

生化学検査

電解質:
Na、K、クロール、カルシウムなど
肝機能:
AST、ALT、LDH、ALP、γ−GTP、ビリルビンなど    
脂質・糖代謝:
総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪、
グルコース、ヘモグロビンA1cなど
腎機能:
BUN、クレアチニン、尿酸など
その他:
総蛋白、CRP、CK、CK−MB、アンモニア、アミラーゼ、など

免疫・感染症検査

腫瘍マーカー:
CEA,AFP,CA19−9、SCC、Pro−GRP、CA15−3、CA125、PSA、
f/tPSA、フェリチン
感染症:
C型肝炎ウィルス抗体、B型肝炎ウィルス抗原・抗体、梅毒、HIV
ホルモン:
TSH、FT3、FT4、TR−AB、hCG
心筋マーカー:
BNP、トロポニンT

一般検査

尿一般検査

尿一般検査尿定性検査と尿沈査検査があり、尿定性検査は尿の比重、タンパク、糖、ウロビリノーゲン、ビリルビン、潜血、ケトン体を自動分析機にて測定し、(−)や(+)などで表現します。
尿沈査は尿を遠心分離後、その中の下に沈んだ部分を染色し、顕微鏡にて細胞、細菌、結晶などの種類や数を検査します。

便検査

便の潜血反応やロタウィルスなどの検出を行っています。

体液検査

髄液、胸水、腹水の細胞数や様々な反応試験を行っています。

精液検査

精液中の精子数、運動率、奇形率を検査します。

その他

のど、鼻汁などを材料としてインフルエンザウィルス、RSウィルスなどの迅速診断検査を行っています。

血液検査

末梢血検査

末梢血検査自動分析装置を用いて白血球・赤血球・血小板の数とヘモグロビン濃度、ヘマトクリット、白血球の種類の分類を行っています。炎症や貧血、血液疾患の診断や病態の把握に利用します。また、血液をガラスに薄く塗り、染色して顕微鏡で観察し、血液中の細胞に異常がないか検査します。

凝固検査

血液の固める(凝固)能力をみる検査です。出血しやすい方や心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病などの患者さんの中で血液を固まりにくくする薬を飲んでいる場合、薬がどのくらい効果があるかチェックするために検査をしています。経過観察検査として重要視されています。

血液型検査

手術や出産を控えている方を対象に行っている検査です。ABO式血液型判定により、A型、B型、O型、AB型に、さらにRh式血液型判定によりRh(+)、Rh(−)に判定します。

その他

他の業務として血液沈降速度(血沈)検査。血液の生産工場である骨髄から血液を採取してその血球を分類する骨髄検査を行っています。

輸血検査

輸血検査貧血などの病気やけがや手術のため出血してしまった時、輸血が必要となります。
この時、輸血する血液が患者さんの体内に入った時に問題がないかどうか調べる検査が交差試験です。

交差試験

同じ血液型の輸血用血液製剤と患者さんの血液と試験管内で反応させ問題がないか確認します。数種類の方法を用いてすべて問題のなかったものを適合としています。
現在は赤血球製剤や血小板製剤等の成分輸血、自分の血液を事前に採取しておいて手術の時に使用する自己輸血などがあります。必要なものだけをより安全に輸血するよう努力しています。
また、輸血検査を全自動検査機器で行い、患者さんへの輸血事故防止と安全な輸血治療ができるよう努めています。

細菌検査

細菌検査腹痛・下痢・ノドの痛みや炎症などがあった時にその症状を起こす菌(病原菌)をいろいろな検査法で見つけるところです。検体は喀痰、尿、膿、鼻汁、血液、髄液、腹水、胸水、関節液、組織片などありとあらゆる物が持ち込まれます。
また感染した病原菌の種類がわかったらその病原菌に効く薬が何かを調べます。

顕微鏡検査

細菌がどんな形をしているかどのような特徴があるかを染色して顕微鏡で観察します。ここで菌の種類を推定します。

培養検査

細菌が好む成分の入った寒天上で菌を増殖させ無害な菌と病原菌を区別します。(無害な菌は常在菌と言って毒性は低いのです)

同定検査

最終的に細菌の名前を決定します。

感受性検査

決定した病原菌に効く薬(抗生物質)を調べます。何種類もある場合はその患者さんに合った薬を医師が選択します。

病理検査

病理検査腫瘍などができてしまった時、その組織が良性か悪性かで治療の方法が異なります。その時に組織の一部や細胞を採取し、スライド標本を作成したり、顕微鏡で観察する作業を行なっています。

病理組織標本作製

手術などで切除した検体を薄く切り、診断しやすい様に染色し、スライド標本を作成します。

術中迅速組織標本作製

文字通り、手術中に癌が取り残し無く正確に摘出されているかを短時間のうちに判断するための標本を作製します。

細胞診

子宮癌や乳癌などの早期発見に役立つ細胞診は、検体を染色して顕微鏡で観察を行い、良性・悪性のふるいわけ(スクリーニング)をします。

病理解剖

亡くなられた患者さんの病態解明のために行なう病理解剖の介助を行っています。

生理検査部門

生理機能検査

生理機能検査人間が生きていくのには体全体の組織が働いています。この活動している状態をいろいろな機械を使用し直接情報として取り出し、各器官の動きや大きさなどを観察して、記録・分析します。

心電図検査

心臓は絶えず収縮・拡張しています。この時の電気信号を体表より記録したものが心電図です。心臓の状態を知る重要な検査です。

トレッドミル運動負荷検査

ベルトコンベアの上を歩いていただき、運動中の心電図の変化を観察します。虚血性心疾患(狭心症など)や不整脈の状態を検査します。

ホルター心電図(24時間心電図)検査

小さな心電計を携帯して、通常生活の24時間分の心電図を記録、解析し、不整脈や心電図変化を発見します。

PWV/ABI

両手・両足の血圧を測り、血管の硬さや足の血栓の有無を検査します。

肺機能検査

肺活量など呼吸器系の状態や能力を見る検査です。

脳波検査

脳は絶えず活動しており、その時に流れている微弱な電流を頭皮に付けた電極より記録したものが脳波です。この検査は意識障害、てんかん等の診断に有効です。

超音波検査(エコー検査)

超音波により体のいろいろな部分を観察します。レントゲン検査のように被爆の危険性がなく、すべての人に安全に行える検査です。

腹部エコー検査

 肝臓、膵臓、胆嚢、腎臓、脾臓を中心にお腹にあるいろいろな臓器を観察します。
炎症、結石や腫瘍の有無など検査します。

心エコー検査

 心臓の筋肉や弁の様子や動きを観察します。また、心臓内の圧力、血液の流れの早さ、逆流などを見ることができ、心臓の状態を機能的に判断します。

表在エコー検査

 乳腺、甲状腺、リンパ節や皮膚、関節などに炎症や腫瘍などがあるか検査します。

血管エコー検査

 頚動脈における動脈硬化などの変化があるか観察します。また、下肢静脈に血栓や静脈瘤の存在、血管の走行などを観察し、血流の状態を検査します。

産科(胎児)エコー検査

 妊娠中期から後期の妊婦さんを対象に、胎児の発育状態、位置や羊水、胎盤、心臓など観察します。

聴力検査

標準純音聴力検査

低音から高音までの7種類の周波数の音をきかせ、どれだけ小さい音がきこえたかデシベル(dB)で表します。聴力障害の鑑別診断に重要な検査です。

語音聴力検査

ことばをどれだけ聞き分けられるかをみます。補聴器の適合の際に資料となります。

他に音の伝わる機構を調べるティンパノメトリー、耳小骨反射検査や難聴の鑑別するのに役立つ自記オージオメトリーなど行っています。

平衡機能検査

めまいや平衡障害は三半規管(内耳)、小脳、脳幹など中心に神経系のいろいろな所の異常が原因でおきます。この検査によりどこの場所が異常なのか鑑別します。

聴性脳幹反応(ABR)・自動聴性脳幹反応(AABR)

ヘッドホンより音を聞かせ、その時の聴神経から脳幹までの反応を観察し、難聴の程度をみます。また、新生児には自動聴性脳幹反応(AABR)という簡易的な検査を行い、先天的な難聴があるかスクリーニングを行っています。

神経・筋機能検査

筋電図検査は感覚や運動障害の原因や程度を探るための検査です。当院では誘発筋電図検査という電気刺激を用いて神経伝導速度を調べる検査を行っています。

睡眠時無呼吸症候群検査

睡眠時無呼吸症候群などの疑いがある時に実際の睡眠の質や呼吸状態を評価するための検査です。
指先にパルスオキシメーターを取り付け、血液中の酸素濃度を測る簡易的な検査と入院していただき、様々なセンサーを取り付け睡眠中の状態を検査する終夜睡眠PSG検査(ポリソムノグラフィー)があります。

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