診療科紹介
- 外来診療は、月曜から金曜日の午前中で、予約のない患者さんの受付は10:30までとなっています。午後は、予約制で外来手術や皮膚生検、検査を行っています。
- 疾患内容は、湿疹・皮膚炎から皮膚腫瘍に至る皮膚疾患のほぼすべてです。帯状疱疹や丹毒・蜂部織炎などの細菌感染症、薬疹、水疱症、難治性皮膚潰瘍などについては入院治療も行っています。
- 入院が必要な手術は、月曜日の午後に行っていますが、整容的に配慮が必要な場合や大きな手術は当院形成外科や北里大学病院、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院、昭和大学藤が丘病院に紹介させて頂いております。年間の生検、手術件数は約400件です。"しみ"を代表とする色素性疾患などの美容的治療は行っていません。
- ウイルス性のイボである尋常性疣贅の液体窒素療法や水イボの治療は、近隣の皮膚科クリニックへ紹介させて頂いております。
- 尋常性乾癬、類乾癬、白斑、リンパ腫、アトピー性皮膚炎などに対し、紫外線療法も行っています。
- 皮膚疾患の診断や治療の際に、内服している薬剤の情報が必要な場合があります。受診の際には、お薬手帳をご持参ください。
- アトピー性皮膚炎、難治性の蕁麻疹や結節性痒疹、乾癬、掌蹠膿疱症に対して生物学的製剤を使用しています。
- アトピー性皮膚炎、乾癬はJAK阻害薬も使用しています。
施設認定
- 日本皮膚科学会認定 研修施設
スタッフ紹介
徳永 千春
職位
担当部長
卒年
平成6年
専門医資格等
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
日本抗加齢医学会認定 抗加齢医学専門医
日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医
日本性感染症学会認定 学会認定医
患者さんへのメッセージ
皮膚は人体をおおい、外界から保護するとともに、生命維持に重要な臓器です。皮膚症状から内科疾患がみつかることもあります。当科では病状に応じて、他科と連携し治療を行っています。皮膚症状の診察や問診などでお一人の診察時間が長くなることがありますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。また、待ち時間の軽減のため、症状が軽快した患者さんの継続治療は、近医へ紹介させていただいております。
患者さんへのきめ細やかな診療を心がけております。
金淵 優樹
職位
医長
卒年
平成27年
専門医資格等
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
主な対象疾患
アトピー性皮膚炎や接触皮膚炎などの湿疹、蕁麻疹、痒疹、薬疹・中毒疹、紅斑症、皮膚血管炎、膠原病、尋常性天疱瘡や水疱性類天疱瘡などの水疱症、乾癬、掌蹠膿疱症、丹毒や蜂窩織炎などの細菌感染症、帯状疱疹、真菌感染症、皮膚腫瘍、母斑、熱傷、皮膚潰瘍。
丹毒・蜂窩織炎
細菌による皮膚の感染症で、患部が発赤、腫脹し、痛みを生じます。抗菌薬の内服や点滴治療を行います。皮膚症状が強い場合、中でも下肢に生じた場合は、患部の安静が重要です。基礎疾患や血液検査の結果をふまえ、入院加療を行います。
帯状疱疹
水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症で、抗ヘルペスウイルス薬などで治療します。発病早期に治療を開始するほど、治療効果を期待できます。顔面に生じた場合や痛み(神経症状)が強い場合、顔面神経麻痺などの合併症を伴う場合は、積極的に入院加療を行います。
アトピー性皮膚炎
アトピー素因(体質)と皮膚のバリア機能の低下により、皮膚にかゆみを伴うアレルギー性の炎症を引きおこします。ステロイド剤をはじめとする外用治療を基本とし、抗ヒスタミン薬などの内服、紫外線療法などを行います。増悪因子を除去しながら、皮膚症状に適した治療薬を選択します。従来の治療で改善がみられない患者さんに、デュピクセント®(デュピルマブ)、オルミエント®(バリシチニブ)、リンヴォック®(ウパダシチニブ)などの全身療法も行っています。
難治性の蕁麻疹
抗ヒスタミン薬内服などの治療で改善が見られない重症例に対して、生物学的製剤であるゾレア®(オマリズマブ)、デュピクセント®(デュピルマブ)を使用しています。
乾癬
皮膚の免疫反応によりにカサカサした赤い発疹を繰り返します。爪や関節に症状がでることもあります。ステロイド剤やビタミンD3製剤の外用、紫外線療法のほか、PDE4阻害薬であるオテズラ®(アプレミラスト)、チガソン®(エトレチナート)、免疫抑制剤であるネオーラル®(シクロスポリン)などの内服治療を行います。これらの治療で改善が見られない場合の生物学的製剤やJAK阻害薬の使用を開始しました。
母斑、皮膚腫瘍
粉瘤や脂肪腫、脂漏性角化症をはじめとする良性腫瘍で、小型のものは外来で切除します。大きな腫瘍や植皮術、術後の安静が必要な場合は入院で行います。
腫瘍の相談で来院される方が多くいらっしゃいますが、診察時に皮膚の表面を拡大して観察できるダーモスコープを使用します。痛みや侵襲のない検査で、悪性腫瘍との鑑別などに有用です。
悪性黒色腫や有棘細胞癌などの集学的治療を要する場合は、大学病院などをご紹介しています。
真菌感染症
皮疹部の鱗屑や肥厚した爪の一部を採取し、顕微鏡で真菌の有無を調べます。難治性足白癬、体部白癬、爪白癬については、他科で処方されている内服薬を確認の上、内服治療も提案いたします。
難治性皮膚潰瘍
最近増加傾向にある糖尿病性足壊疽などの難治性皮膚潰瘍については、内科、心臓血管外科、整形外科、形成外科との連携で治療を行っています。
診療実績
生検・手術・入院患者数
年度 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
---|---|---|---|---|---|
生検 | 298 | 209 | 259 | 294 | 287 |
手術 | 186 | 152 | 142 | 141 | 171 |
入院患者 | 117 | 99 | 121 | 131 | 141 |
最終更新日:2024年6月11日