お知らせ
- 読売新聞の〈病院の実力「前立腺がん」〉に当院が掲載されました。
読売新聞の記事「病院の実力」に、前立腺がんの治療実績がある医療機関として当院が掲載されました。 - 小林幸太先生が第64回日本泌尿器科学会神奈川地方会でベストプレゼンテーション賞に選ばれました。
2022年2月17日開催された神奈川地方会で発表した「2nd-lineアムルビシンが奏功した前立腺小細胞癌の一例」がベストプレゼンテーション賞に選ばれました。
診療科紹介
地域の基幹病院として手術や最新のがん薬物治療を実施
泌尿器科は主に尿の通り道(腎臓・尿管・膀胱・尿道)及び男性生殖器(精巣、前立腺、陰茎)に関する領域を診療しています。
地域のクリニックとの連携、病院間の連携を大切にし、地域の基幹病院として最善の医療を提供しています。
前立腺癌、膀胱癌、腎癌などの尿路悪性疾患、尿路結石や前立腺肥大症、尿路感染症などの良性疾患を含む急性期の泌尿器科疾患を主に診療しています。
ガイドラインやEBM(evidence-based medicine)に基づいた標準治療をベースに診療を行っています。手術は内視鏡や腹腔鏡を用いた低侵襲治療を中心に行っています。
本年度ロボット支援手術開始します。
施設認定
- 日本泌尿器科学会認定拠点教育施設
スタッフ紹介
岡島 和登
職位
診療科代表者(担当部長)
卒年
平成11年
専門医資格等
一般社団法人日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医・指導医
日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会認定 泌尿器腹腔鏡技術認定医
患者さんへのメッセージ
医療は日々進歩しており、以前では治療困難であった方に対してもより体への負担が少なく、高度な医療により治療できる場面も増えています。一方で治療の選択は複雑で悩むことも多いと思います。 当院では患者さんやご家族のお話を伺い、標準治療をベースに、個々の患者さんのお元気さ、生活環境、ご希望に沿って丁寧で質の高い診療を心がけています。泌尿器科疾患が疑わる場合は早めに受診してください。
淺野 潤
職位
医長
卒年
平成26年
専門医資格等
一般社団法人日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医・指導医
日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会認定 泌尿器腹腔鏡技術認定医
日本泌尿器科学会/日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会認定 泌尿器ロボット支援手術プロクター
清水 麻央
職位
医員
卒年
平成31年
岩本 源矢
職位
医員
卒年
令和3年
主な対象疾患
腎がん
最近は検診や他の目的で撮影したCTや超音波で見つかることが多く、無症状であることが多いです。腫瘍の大きさや病状により、主に低侵襲な腹腔鏡下による腎摘除、部分切除を行っています。約10日ほどの入院です。術式は個別の状況によりご相談の上決めていきます。進行症例には分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬による治療を行っています。
前立腺癌
検診などでPSA高値を認め、超音波、MRI等で評価後に前立腺生検を行い病理診断を行います。前立腺生検は短期の入院で行っています。前立腺癌と診断後は画像評価、病理結果、PSA値から病期診断、リスク分類を行い、治療方針を相談していきます。
治療は限局癌では監視療法、手術療法(腹腔鏡下前立腺全摘術:入院10日ほど)、放射線治療(IMRT)、ホルモン治療。進行がんではホルモン治療、抗がん剤治療を行っています。放射線治療の場合ハイドロゲルスペーサー(SpaceOAR system®)留置も施行しております。転移性のホルモン抵抗性前立腺癌(去勢抵抗性前立腺癌)の方には遺伝子検査も行っています。小線源療法等を希望される場合はがんセンターや大学病院などをご紹介します。
膀胱癌
肉眼的血尿をきっかけに見つかることが多いです。MRI、CT等で画像評価後に経尿道的切除(TUR)にて組織診断、病期決定を行います。限局癌に対しては各種膀胱内注入療法(抗がん剤、BCG)により再発予防に努めています。浸潤癌に関しては基本的には術前抗がん剤治療の後に手術(腹腔鏡下膀胱全摘・尿路変更)を行っています。全身状態が悪い方・高齢の方・膀胱温存希望強い方には放射線治療(+抗がん剤治療)等の膀胱温存療法も行っています。進行がんに対しては化学療法や免疫チェックポイント阻害薬を施行しています。
尿路結石
尿管結石は痛み(側腹部・背部・下腹部)や血尿をきっかけに見つかることが多いです。腎結石は検診で見つかることもあります。小さな結石で尿路の通過障害(水腎)や感染を認めない場合は、まずは自然排石を期待します。水腎や感染を認める場合や経過をみても自然排石しない場合は治療を相談していきます。当院では体外衝撃派結石破砕術(ESWL)、レーザーによる経尿道的尿管結石砕石術(fTUL:4-5日の入院)を行っています。結石の大きさ、位置、治療効果や個々のご希望により相談の上施行しています。
腎盂尿管がん
病理組織が膀胱癌と同じ癌です。肉眼的血尿をきっかけに見つかる場合や偶発的に見つかる場合、膀胱癌の経過観察中に見つかることも多いです。早期がん・浸潤癌の場合は、腹腔鏡下腎尿管全摘術を施行します。進行癌の場合は膀胱癌と同じく化学療法や免疫チェックポイント阻害薬を施行しています。
前立腺肥大症
男性の排尿障害の原因として多い病気です。前立腺癌等他疾患との鑑別を行ったのち、内服治療を中心に加療していきます。内服無効例には経尿道的前立腺切除術(TURP)・蒸散術(TUVP)・経尿道的前立腺つり上げ術(PUL)を施行しています。
その他
副腎腫瘍・癌、尿膜管遺残、精索静脈瘤に対する腹腔鏡下手術も行っています。
精巣癌に対しては、可能な限り早期に高位精巣摘除術を施行し、病期・リスク分類に応じて抗がん剤治療、監視療法を行っています。
難治性過活動膀胱に対するボツリヌス毒素(ボトックス®)膀胱壁内注入療法を行っています。
急性陰嚢症、結石性腎盂腎炎等の泌尿器科救急も対応しています。
診療実績
手術・処置件数
カッコ内は内視鏡手術の件数
年度 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | |
---|---|---|---|---|---|---|
総手術件数 | 545 | 425 | 488 | 654 | 593 | |
胃癌 | ||||||
胃摘出術 | 10(10) | 5(4) | 10(10) | 5(5) | 2(2) | |
部分切除術 | 4(4) | 5(5) | 6(6) | 4(4) | 2(2) | |
腎盂尿管癌 | ||||||
腎尿管全摘出 | 5(5) | 6(6) | 9(9) | 13(13) | 6(6) | |
副腎 | ||||||
副腎摘除 | 0 | 1(1) | 0 | 1(1) | 0 | |
膀胱癌 | ||||||
経尿道的切除術(TURBT) | 96 | 120 | 104 | 100 | 103 | |
膀胱全摘術 | 2 | 2 | 3(3) | 2(2) | 2(2) | |
前立腺癌 | ||||||
前立腺全摘術 | 10(8) | 14(14) | 30(30) | 29(29) | 23(23) | |
前立腺肥大症 | ||||||
経尿道的切除術(TURP) | 52 | 37 | 5 | 8 | 15 | |
尿路結石症 | ||||||
体外衝撃波破砕術(ESWL) | 69 | 17 | 12 | 39 | 9 | |
経尿道的除去術(TUL) | 9 | 9 | 19 | 61 | 68 | |
経尿道的膀胱結石砕石術(TULB) | 8 | 8 | 8 | 9 | 12 | |
精巣 | ||||||
高位精巣摘除 | 8 | 7 | 5 | 5 | 5 | |
その他 | ||||||
前立腺針生検 | 179 | 128 | 140 | 204 | 155 | |
尿管ステント留置術 | 45 | 32 | 53 | 89 | 96 | |
腎瘻増設術 | 9 | 5 | 17 | 18 | 11 | |
その他の腹腔鏡手術 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | |
その他の内視鏡手術 | 17 | 12 | 16 | 26 | 23 | |
その他の開放手術 | 21 | 13 | 14 | 10 | 29 | |
径会陰的放射線治療用材料局所注入 | 0 | 1 | 34 | 25 | 24 | |
急性陰嚢症手術 | 1 | 2 | 3 | 5 | 5 |
最終更新日:2024年12月13日